クラウドファンディング活用に関する補助金について
クラウドファンディングは、インターネットを通じて不特定多数から資金調達をする方法のこと。新規事業の立ち上げ資金や、中小企業や個人などの事業規模の決して大きくないプロジェクトなど投資の対象となるプロジェクトは様々です。従来の資金調達より、手軽さや拡散性があります。
最近では、国立科学博物館が国内最大規模の動植物の標本や化石などのコレクションを収集・保管する資金を目標1億円でクラウドファンディングを開始しましたが、7億円を超える資金が集まったことがニュースとなりました。
・クラウドファンディングの種類
購入型:サービスや商品などを受け取ることができる。
代表的なものとして「CAMPFIRE」や「Makuake」
寄付型:リターンのない寄付、災害時の支援や被災地への支援などのプロジェクトが多い。
金融型:株式型や融資型、不動産型等があり、利息や分配金、株式など受け取ることができる。
クラウドファンディング事業者のサイトを利用すれば、中小企業や個人などの事業規模が決して大きくないプロジェクトであっても出資を呼びかけることが以前よりも比較的に簡単になりました。
しかし、クラウドファンディングを利用するとクラウドファンディングのサイト利用手数料や、プロジェクトページの制作費、プロジェクトの広報活動にかかる費用(SNS等によるWeb広告費用、実店舗での展示費用など)などの経費がかかります。
それらの経費に対して、自治体による助成金があるのをご存じでしょうか?要件はありますが、負担を減らすためにも、補助金・助成金の制度の活用を検討してみてはと思います。
補助や助成の内容は自治体によって異なり、東京都が行っている2023年度の支援事業の一部では、企業が購入型・寄付型のクラウドファンディング事業者に支払う各種手数料に対して、区分や特例により異なりますが、1/2(上限40万円)または2/3(上限50万円)を補助しています。例えば、デジタル技術を活用した新製品・新サービスの創出に挑戦するプロジェクトだと、助成金対象経費の2/3(上限50万円)が補助されます。
クラウドファンディングで利用できる補助金・助成金制度は、利用手数料などの経費負担が抑えられるメリットがありますので、皆様が事業を行おうとする自治体で補助金・助成金制度が実施されていれば要件により申請できる場合がありますので、ぜひご活用をご検討下さい。
なお、クラウドファンディングで集めた資金には、出資類型に応じて所得税、または法人税などの税金が課せられ、受け取った後の会計処理が複雑になります。申請に様々な書類が必要となり、事務的負担を考えると、補助金や助成金の相談も含めて、税理士に依頼することをおすすめします。 ぜひ、クラウドファンディングを利用した資金調達や補助金の申請を支援して欲しいなどご要望がございましたら、弊事務所へご相談ください。